冷たくなった私を見つけて涙を流してくれるでしょうか・・・。「アカシアの雨がやむとき」
リリース:1960.4
作詞:水木かおる
作曲:藤原秀行
歌手:西田佐知子
アカシアの雨にうたれて
このまま死んでしまいたい
夜が明ける 日がのぼる
朝の光りのその中で
冷たくなった私を見つけて
あのひとは 涙を流してくれるでしょうか
アカシアの雨に泣いてる
切ない胸はわかるまい
想い出のペンダント
白い真珠のこの肌で
淋しく今日も暖めてるのに
あの人は 冷たい眼をして 何処かへ消えた
この曲を初めて聞いたとき、こんなに無力感を出していていいのだろうかと
変な思いと衝撃があった。
唄とは人に喜びを与えるものと変に思い込んでいたこともある。
喜びなど与えない。
ただ、どうしようもない無力感に寄り添うだけだよ。
そんな風に言っているような気がした。
この曲がヒットした背景に学生運動を抑え込められ何も残らかったという学生の想いがあるかもしれない。
この曲をよく歌うおばさんがいる。
歳は60を過ぎている。
簡易宿泊もやっているアパートにもう何十年と住んでいる。
私に、愚痴る。
「寝る前に薬を飲まされるんだよ・・・・」
住まいを変えたほうがいいのでは?とお話をすると
「いいんだよ、私が住むところはあそこなんだよ・・・」
この人が歌う「アカシアの雨がやむとき」は何とも言えない・・・。